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むすびサロン2019 第1回【9.6/自分らしく働く セルフマネジメントの秘訣】レポート

2019.09.09

9月6日(金)むすびサロンスキルアップ講座2019の第1回目が
三島市商工会議所で開かれ、25人の受講生が顔を揃えました。
かわいい赤ちゃんを連れた方も3名参加されました。

講師に世界73か国で料理レシピサービスを運営するクックパッド株式会社、
コーポレートブランディング・編集担当本部長の小竹貴子さんをお迎えし
自分らしく働く セルフマネジメントの秘訣
というテーマでお話をしていただきました。

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全6回の連続講座であるむすびサロンの記念すべき第1回目として、
豊岡武士三島市長から開講前にご挨拶を頂戴しました。

女性を巡る社会情勢として、「誰一人取り残さない」を理念とする
持続可能な開発目標【SDGs(Sustainable Development Goals)】17のうちのひとつが
「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」であることや、
G20大阪における女性活躍推進の動き、そして仮想空間と現実空間を融合させたシステムにより、
経済発展と社会的課題の解決を両立する社会、Society5.0(第5期科学技術基本計画)では
「AIによる業務縮小と育児・家事支援サービスの充実、
高齢者や女性が居住地域等にかかわらず意欲的に働く環境の実現」が含まれていることなどを挙げられ、
今後の受講生の活発な学びや交流を激励してくださいました。

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石川県出身の小竹さんは、兵庫県の関西学院大学社会学部を卒業後、専業主婦を数年経験します。
それからWEBディレクターほか様々な仕事を経験したのち
30歳のときに後にクックパッド株式会社となる有限会社コインに入社。
7年前クックパッド株式会社を退社、独立し、2016年に復職しました。

現在はクックパッド以外にもきのこの総合企業やプリクラメーカー、
ダイエットアプリの会社の社外取締役も担っています。
他にもイベントを運営したりと枠にとらわれず幅広く活動する小竹さん。
自分らしさを模索しながら様々なことにチャレンジしているそうです。

小竹さんの務めるクックパッドは、言わずと知れたレシピ投稿サイトの代表格。
1日1,000~2,000件のレシピが投稿され、
web上には550万品ものユーザー投稿レシピがあり、
国内の月間利用者数は5,500万人にも上ります。
(2019年3月末時点)

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◆「自分らしさ」とは、身の丈に合っていて背伸びをせず、素直な自分でいること。

◆「【今】幸せ」か、「(自分らしくいる)【人生】が幸せか」と問うたとき、
後者を選ぶ人のほうが幸福度が高い。

小竹さんは、会社が急成長したことや
「日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー2011」を受賞したことから
過去に大きな勘違いをしてしまったと話します。

ひとりでもやっていけるのでは、と思いフリーランスとして独立するも、
なかなか思うように仕事ができず、その原因を時代や相手、ギャラの額などにしてしまっていたそうです。

3年前にクックパッドから復職の誘いを受けて戻ると、
自分がいた頃とは規模も人も大きく変わっており、
チームリーダーになるもメンバーは全て退職、売上も以前の半分までに落ち込みました。
そんな頃、社内の仲の良い友人から食事の席で、突然
「あなたのマネジメントにはがっかりした。
その役は私に任せて、あなたは座っているだけでいいから」
と衝撃の告白を受けます。

その後彼女は有言実行し、高いマネジメント能力を発揮。
小竹さんは雑談の中で相手に寄り添い耳を傾けるという、
役割分担をすることでチームの水準を高めることができたそうです。

自分らしさを理解することの難しさと、
人には得手不得手があり役割分担をすることで自分らしくいられると、
小竹さんご自身の経験から説いてくださいました。

◆自己認識には、自分自身を明確に理解する力【内的自己認識】と、
周りが自分をどう見ているかを知る力【外的自己認識】がある。

内的自己認識は日記や自己分析など自分の力でできます。
一方、外的自己認識は《愛あるフィードバック》が必要になります。

自己認識を高める方法のひとつ《愛あるフィードバック》は、
職場の同僚や家族など、信頼関係のある人からもらうことが必要で、
特に人から評価される機会の少ないフリーランスは
常にその機会があるほうがいいと小竹さんは言います。

飲みの席など、素直な気持ちで対話できる際などフラットな気持ちでいる状態で
自分のことを聞いてみるのが良いそう。
小竹さんはお子さんに尋ねてみたところ「ママは料理しかできない」と言われ、
ムッときたものの「料理はできると思われているんだ」とポジティブに捉えたそうです。

講義も半ばとなり《愛あるフィードバック》のワークに入ります。

最近イラっとしたことをペアになって伝え合い、
お互いに《愛あるフィードバック》をするというもの。

 
 

全員のワークが終わったあと代表で発表した方たちは
「夫に草取りをお願いしたら『今からやろうと思っていた』と言われた」
「夫から『いつも自分が正しいと思っている』と言われた」
「人から『女社長』と言われた」
などのイラっとした瞬間を告白。

イラっとしたことは、実は自分が気になっていること。
ただイラっとして終わるのではなく、
自分を顧みる良い機会としてありがたく受け入れるものと教えていただきました。

フィードバックのひとつに「致し方ないよね」という答え方がありました。
これに対し小竹さんは
まずは共感が大事。それから、でもね、、などと話を続けるといいですね
と助言してくださいました。

◆自分らしく働くには、素直であること。
背伸びをせず、自分が楽しくいること。

人を変えるのは難しい、自分が進化するしかない」と小竹さん。

自分が常に環境に合わせてポジティブでいること、
そのためには悪かったと思ったら謝ること、
嬉しいときには笑顔になることなど【素直でいること】が大切だそう。

そしてさらに大切なのは、【常にアップデートして行くこと】
学び続け、視野を上げていくことがキャリアアップにもつながると
最後に受講生の背中を押してくださいました。

最後のワークはむすびサロン最終回の2月までに「なっていたい自分」を決めること。
それをグループ内でシェアして講座は終了となりました。

小竹さんがワーク中の受講生を見ていいなと思ったのは、
皆さんが前のめりでトークしていたこと。
会話とともに、前のめりで身振り手振りを入れながらコミュニケーションをとることは
今後大切にしてほしいと、愛あるフィードバックをいただきました!

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ランチではwcp(日本ウーマンズシェフ&パティシエ協会)の
井野里美さんと野田康代さんが腕を振るい、
フードロスを意識した特製メニューを提供してくださいました。

黒米やぶどうの入ったサラダや、
狩猟家としても活躍する野田さんによる鹿肉と皮つき野菜のラザニアなど
普段いただく機会の少ないユニークなお料理は、
見た目もお味も素晴らしく、皆さん大満足の様子でした。


当日はなんと小竹さんのお誕生日で
井野さん手づくりのスイーツがぎっしり詰まったプレゼントを
サプライズでお渡しするシーンもありました。

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講座終了後にいただいたアンケートの一部をご紹介します。

・今まで「自分らしさ」を意識せずに働いてきましたが、
自分の幸福度にも関係してくるので、きちんと向き合おうと思いました。

・イラっとしたらそれは何故?と素直になることを心がけたいと思います。

・自分のことを正しく理解していないことに気づき、ハッとした。

・グループの方と色々意味のあるトークができてとてもよかったです。

・身近なところから子供や夫にフィードバックを求めてみょうと思います。

・講師の人柄に親しみを感じて、内容も自然体で等身大の自分をオープンに話してくれてとても良かったです。

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次回のむすびサロンは9月26日。
元NHK静岡のニュースキャスター、
SBSテレビリポーター、温泉マイスターの牧野光子さんから
「社内でのコミュニケーション力をアップ!しっかり伝わる、プレゼンテクニック」を学びます。

受講予定の皆さま、どうぞご期待ください!

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講座終了後、東京からいらした小竹さんを源兵衛川の遊歩道や
珈琲のおいしいカフェ、Wednesday Coffee Standにご案内しました。
ささやかな間でしたが、ゆったりとした時間をお過ごしいただけたようです。