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わくキャリセミナー第2回復職準備ワークショップが開催されました!

2018.07.02

5月開催のわくキャリ第1回目に続く2回目の講座が、南部地区センターで開催されました。

今回も事前申し込みはキャンセル待ちの状態で、講座への興味関心の高さが伺えます。

 

講師は、仕事と家庭を両立させながら育休後アドバイザーとしても活躍する鈴木陽子さん。

ご自身がキャリアや仕事と家庭のバランスに悩んだ経験から、2度目の育休中に「育休後アドバイザー」の資格を取得し、休日を利用して育休復帰準備講座や座談会を開催しています。

 

ワークショップを始める前は、緊張を解きほぐすためのアイスブレークを行います。

6名ほどに分けられたグループごとに「共通点を見つけてみよう!」というお題が与えられました。

制限時間は90秒。

 

結果は、どのグループも3つか4つでした。

コミュニケーションがどれだけとれているかというテストで、

夫婦の場合は12の共通項があると日頃コミュニケーションが良くとれているのだそうです。

鈴木さんご夫婦は15もあるのだとか!

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メインのワークは「自分が働く理由を考えよう」。

 

今までの人生や仕事でうれしかったこととその理由を

付せんに書いてから模造紙に貼り付けシェアしたうえで

グループごとに発表します。

 

人生でうれしかったこととして、好きな人との「結婚」、

おしゃべりするようになった、母の日に感謝の気持ちを伝えてくれたことで感じる「子どもの成長」、

家族が料理をほめてくれた「家事」などが、

仕事では、上司に仕事ぶりをほめられた、お客様に感謝された、

資格を取ってキャリアアップしたなどの体験談が発表されました。

 

鈴木さんがこのワークを通じて伝えたいことは2つ。

辛かったことも良かったことも書き留めることで初心を忘れないように

「思いを言語化すること」、そして

「自分が何を大切にしているのか、人生の中での優先順位をつけることが大事」だそうです。

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ミニレクチャーでは、「両立支援制度と両立のコツを知ろう」と題して

女性の就業率などの実情を学びます。

 

平成28年のデータでは最も就労率が下がる35~39歳の年齢でも

69.8%の女性が働いているという結果が出ました。

10~30年前は結婚や出産を機に仕事から離れるケースが多かったのですが、

近年は働き続ける、また復職する女性が増加しています。

 

これに伴って働き方も多様化しているので、

「自分らしい働き方」を見つけてほしいとアドバイスをいただきました。

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<両立支援制度 概要> *配布資料より一部抜粋

  • 時短勤務

・子どもが3歳になる日まで適用される

・原則6時間勤務

*企業によっては小学校入学または卒業まで、4・6・7時間で選択可能な場合もあり

*対象:日々雇用ではない・入社1年以上・1週間の労働日数が2日以上

その他、下記のような制度があります。

  • 残業の免除
  • 時間外労働の制限
  • 深夜業の制限
  • 育児時間の提供

*厚生労働省の「育児・介護休業制度ガイドブック」に詳細が載っています。

 

「これらの制度は『子育て支援』ではなく『両立支援』であることを忘れずに使ってほしい」と鈴木さん。

制度に甘えるのではなく、「できないこと」をできるようにするために制度を利用するので、

企業側への配慮も必要だそうです。

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補足として、「短時間勤務は保育短時間ではない」ことの説明もありました。

 

保育標準時間(1日11時間まで)は月に120時間以上の就労であれば利用できます。

一方、保育短時間(1日8時間まで)は月に120時間未満の就労時に該当します。

 

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幼稚園や保育園を利用する際は

「幼稚園や保育園の呼び出しコール先は父親に」という提案をいただきました。

 

メリットは2点あります。

夫が主体的に動けるようになり、職場にも事情や雰囲気を伝えやすくなること、

そして妻も「呼び出しコール」から少し解放されて仕事ができることです。

 

呼び出しコールのあとは妻が病院に連れて行ってから看病し、

翌日は夫が仕事を休んで看病、妻は出社という流れです。

3日目以降は祖父母や義父母、病児や病後時保育、ファミリーサポートなどを利用します。

 

いざという時のために脳内シミュレーションを行い、

保険証や受給者証などの保管場所などを確認する「練習」を夫婦で行うことが大切だそうです。

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最後のワークでは配布された「復職準備コミュニケーションシート」を埋めます。

復職するにあたり、家族や会社とのコミュニケーションのツールとして利用できる使用です。

 

内容は大きく分けて4つ。

1.「働き方」勤務時間や利用する制度、時間外労働の有無など

2.「子どもの状況」子どもの保育や学童の利用状況、健康状態

3.「周囲の状況」送り迎えの体制、パートナーや両親などの協力状況

4.「仕事について」仕事をする理由、アピールポイントや資格、仕事内容、やってみたいことなど

復職してから初めてわかることもあるので、復職後3カ月をめどに見直しをすると良いそうです。

講座終了後のアンケートでは、

 

「皆さんが同じように悩みながら子育てをしていることを実感できた」

「気持ちを言語化することやまわりに伝えることの大切さを感じ、これからやっていこうと思った」

「夫とのコミュニケーションの大切さを改めて感じることができた」

「復職後のアドバイスが聞けてよかった」

などの感想をいただきました。

 

ひとりで考えて悩むのではなく、開かれた講座で役立つ情報を得ながら同じような境遇の方とコミュニケーションをとることが、一歩進むきっかけになるのですね。

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お待ちかねのランチタイムでは

WCP(日本ウーマンズシェフ&パティシエ協会)の井野さんによる

お弁当とドリンクセットをいただきました。

 

お砂糖はできるだけ使わず、みりんや果実の甘みを活かして調理しているという井野さん。

ランチボックスには黒米入りごはんにれんこん入りつくね、

なすとじゃこの味噌いためなど全部で6種類ヘルシーな手づくりお惣菜が詰まっていました。

梅の甘露煮シロップ入りの梅レモン水と30種類のブレンド茶にジャスミン茶を入れたお茶も。

おいしい食事をいただきながら、トークが尽きない様子の皆さんでした。

 

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当日は静岡第一テレビの取材が入り、

講座の一部始終を撮影し鈴木さんや参加者の皆さんにインタビューする場面もありました。

 

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次回は今年度のわくキャリ最終回。

7月11日(水)に沼津市の広告企画会社社長の津賀由布子さんを講師に迎え、

マーケティング入門講座を開催します。