むすびサロン2019 第2回【9.26/社内外でのコミュニケーション力をアップ! しっかり伝わる、プレゼンテクニック】レポート
2019.10.09
9月26日(木)2019年度むすびサロンスキルアップ講座の第2回目が三島市商工会議所で開かれ、
24人の働く女性(育休中の方含む)が受講しました。
講師は元NHK静岡ニュースキャスター・SBSテレビリポーター・温泉マイスターの牧野光子さん。
「話し方のプロ」として25年のキャリアをもち、各地で司会や講師として、
また「温泉のプロ」としても活躍中の牧野さんに
社内外でのコミュニケーション力をアップ! しっかり伝わる、プレゼンテクニック
というテーマで講義をしていただきました。
* * *
藤枝市出身の牧野さん。
短大を卒業後、NHKのニュースキャスターとして活躍するも、
リーマンショックや東日本大震災などの社会情勢に翻弄され
仕事が無く落ち込む日々が続きました。
でもこのままではいけない!と奮起し、
資料を作って自らを売り込み、徐々に取引先を増やしていきました。
そして今では全国各地で講演を行ったり、
有吉反省会で芸能人にいじられたりと活躍の場を大きく広げています。
◎基本は「イキイキ!ハキハキ!感じよく!」
「この基本があれば、大概のことは乗り切れる」と
牧野さんは繰り返し話していました。
●対話の相手との良好な関係を築く、言葉の投げかけ方
「ふんわりと放射線のように」
少しトーンを上げて、
やわらかい口調で
「こんにちは」「よろしくお願いいたします」など挨拶をします。
●あがり症や緊張、言葉の「噛み噛み」を克服する方法
・最初に明るくはっきり出て、引きつける
・深呼吸は吸うよりも吐くほうに重きをおく
・手のひらの真ん中やアゴの下のツボを押さえる
●話す速さを意識する
・理想的な話す速さは、ひらがなで1分間に300~360文字
(慣れてきたら緩急をつける)
・「間」をしっかりとる
― 引きつける間は1~2秒
― 理解の間は2~3秒
・伝えたい言葉は「ゆっくり、はっきり、強調」する!
◎しっかりと伝えるために、話し言葉を明瞭にすることが大切
アナウンサーのボイストレーニングに挑戦!
家事や育児の合間にでも、ぜひ試してみてください。
・生(なま)麦(むぎ)生米(なまごめ)生卵(なまたまご)
・赤(あか)巻紙(まきがみ)青(あお)巻紙(まきがみ)黄巻紙(きまきがみ)
・京(きょう)の生(なま)鱈(だら) 奈良(なら) 生(なま)まな鰹(がつお)
・隣(となり)の客(きゃく)はよく柿(かき)食う(く)客(きゃく)だ
・東京(とうきょう)特許(とっきょ)許可局(きょかきょく)の局員
・蛙(かえる)ぴょこぴょこ三(み)ぴょこぴょこ 合わせて(あ)ぴょこぴょこ六(む)ぴょこぴょこ
・武具(ぶぐ)馬具(ばぐ) 武具(ぶぐ)馬具(ばぐ) 三(み)武具(ぶぐ)馬具(ばぐ)
合わせて(あ)武具(ぶぐ)馬具(ばぐ) 六(む)武具(ぶぐ)馬具(ばぐ)
・その竹垣に竹立てかけたのは 竹立てかけたかったから 竹立てかけたのです
口の周りの筋肉をやわらげ、ろれつがまわりやすくなる魔法の呪文は、
・「パ行」と「ラ行」の組み合わせ
パ ピ プ ペ ポ
ラ リ ル レ ロ
例)パラピリプルペレポロ、ピリプルペレポリパラ、プルペレポロパラピリ…(と続く)
◎しっかりと伝えるためのプレゼンテーションの基本
最初に話の全体像・結論(whole)を伝えてから、
話の詳細(part)を説明し、
最後に結論(whole)に持っていくプレゼンテーション方法
ホール・パート方式
日本人は結論をなかなか言わず、
話し手が結局何を言いたかったのかわからなかった、
というケースが多いそうです。
ホールパート方式の整理された流れで伝えることで、
わかりやすく印象に残るプレゼンテーションになります。
●「ホール・パート方式」で有効なテクニック
①最初に相手の興味を引くためのキャッチ―な言葉を伝える
例)・あがり症を克服したいと思いませんか?
・このプランですと、費用が2/3になりますよ
②一方通行にならないために聞き手を巻き込む
例)・皆さん、どう思いますか?○○の人は手を挙げてください
・○○でお困りではないですか?
③ショッピング番組のように、アピールしたい部分を際立たせる
・熱く語る、強調する、感情を込める
・記憶を刷り込ませるために、伝えたいキーワードを3回以上繰り返す。
・「さらに」「しかも」「その上」「なんと⁉」
「ここだけの話」「みなさんそうですよ」「好評をいただいています!」
などの言葉を入れる
④原稿の体裁
文章にしてしまうと読んでしまうのでメモ書きにする
⑤目線
前後左右に動かし、
さらにひとりひとりの顔を見て話す「抑えの目線」も入れる
⑥マイクの使い方
少しでもマイクから外れると声がのらないため、できるだけ近づけて話す
聞き手が求めていることに応える、
自分よがりにならない情報提供を心がけましょう。
◎相手の心理を突いた、買う気を促す⁉会話術
・人は警戒する生き物
拒絶感をやわらげるために「はい(YES)」と肯定の言葉をなるべく言わせる。
例)「今日はいい天気ですね→はい」「雨は降らなそうですね→はい」
「はい(YES)」となかなか言わせられない場合は
「はい」または「いいえ(NO)」で答えられる質問にする。
・自分は3割・相手は7割話す
相手の雰囲気や話している内容をよく聴いて、
自分よりも相手にしゃべらせる。
・沈黙の場合は「自己開示」
相手があまりしゃべってくれず沈黙が続く場合は、
自分の情報を出していく。
ただし、自分のことばかりにならないように
「○○さんはどうですか?」等の問いかけをする。
・おすすめする場合は「マイナス・プラス法」
商品やサービスをすすめる時には、最後に良い情報を。
例)×「この掃除機は性能が良いですが高いです」
〇「この掃除機は高いですが性能は良いです」
・興味を持っていない人には「メリット」を、
持っている人には「デメリット」を
興味を持っている人には正直さをアピールするために
デメリットも付け加える。ただしデメリットで終わらせないこと。
・印象付けには繰り返し
印象を残したい言葉は再三言う。
ただししつこく言って嫌われないように。
・大切な「フィードバック」
復唱する・あいづちをしっかり打つことで理解を示す
・大切な手と腕の仕草
手のひらを相手に見せるのは「心を開いていますよ」という意思表示。
腕組みは拒否する仕草。
・共感のための「ミラーリング」「ペーシング」
相手の良い仕草を真似る「ミラーリング」や
相手のペースや雰囲気を真似る「ペーシング」はお互い共感しやすい。
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座学以外にも、牧野さんの流れるような早口言葉の後に続いて皆さんで発声したり、
放物線を描くように意識した話し方で自己紹介したりと
実践の場を設けていただき、会場は多いに盛り上がっていました。
最後には牧野さんのとっておきの美肌の湯情報もご紹介いただき、
「今度は温泉のお話しができたら」と、
次回への期待感が膨らんだ雰囲気の中、講座は終了しました。
ママと一緒に参加してくれたかわいい赤ちゃんたち。
ママの学びの場にお付き合いいただきありがとう!
いただいたアンケートの一部ご紹介します。
・先生のお話がわかりやすく、楽しい2時間、あっという間でした!
・自信がなく、声が小さくなり話し方も早口になっていました。
今回の講座をうけて、もっと人前でお話をして、ゆっくり話せるように頑張りたいです。
・あがり症で声が小さいので、プレゼンで悩んでいました。
プレゼンの仕方がわかり、良かったです。
・話し方ひとつで相手に好印象を与えることができる方法を知りました。
・明るく、イキイキと話すことの大切さを再確認しました。
受講者の皆さんの話し方、プレゼンテーションを、
むすびサロン最終回の成果発表会で拝聴するのが今から楽しみです!
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次回のむすびサロンは10月23日。
クックパッド株式会社コーポレートブランディング部長、
クリエイティブクッキングバトル代表の横尾祐介さんから
「本では教えてくれない クリエイティブな企画のつくりかた」を学びます。
受講予定の皆さま、どうぞご期待ください!