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富士このみスタイル2019第1回【12.10/セミナー&交流会】レポート

2019.12.15

12月10日(火)富士このみスタイル第1回セミナー
「家庭も仕事もうまくいく!日々の暮らしの整え方&お弁当付き交流会」が、
ロゼシアター会議室で開催されました。

講師にライフオーガナイザーの あがた よしこ さんをお迎えし、
住まいや働く環境を快適にするために、空間の仕組み化・見える化のテクニックを学びました。

15年前に愛知県から静岡県駿東郡長泉町に移住して来られたあがたさん。
今から7年前の2012年、家事と子育ての壁にぶつかり、
人生を悲観していた頃に出合ったのが「ライフオーガナイズ」
そしてその後「ライフオーガナイザー」として活動をはじめます。
現在は「ママが2泊3日で家を空けても家族が困らない暮らし」を提唱し、
家族のチーム力を上げるサポートや講座を多数行っています。
今年の10月には、ワーク・シフトを決行。
正社員とライフオーガナイザーのパラレルワークを実践しています。

◆ライフオーガナイズとは
暮らしや人生を最適化する考え方と手法の総称。
自分のペースで「笑顔で暮らしたい」「幸せに生きたい」などの目的に向かって、
快適に人生を歩むスキルです。

\POINT/
「思考の整理」「思い込みからの脱却」「俯瞰」「価値観重視」「捨てるから始めない」
「掛け算の片付け」

\PICK UP/
「価値観重視」とは
価値観は人によって様々です。
例:「少数の好きな人やモノに囲まれていたい」「いつも成長していたい」
「社会の役に立つことをしたい」「ヘルシーな食生活を送りたい」
◎自分にとって一番大切なことは何だろうと、自問することが必要です。

◆ライフオーガナイザーとは
暮らしの体質を改善するためのパーソナルトレーナーであり、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の
向上をサポートする存在。

《家事と仕事で自分をすり減らさない3つのポイント》

【1.環境作り 2.時間作り 3.関係性作り】

【1.環境作り】
最初に取り組む大切なこと。
自分のことは自分でする、そして誰でも片づけや家事ができる環境が理想です。
「モデルハウスのような家には憧れますが、実際には無理。散らかっていてもリセットされる家を
目指しましょう」とあがたさん。

《片付けられない5つの要因》
1)物の量が多い
2)空間の使い方に問題がある
3)順番が間違っている
4)自分に合った方法ではない
5)目的がわからない・基準が曖昧

\PICK UP/
●物の量が多い
突然ですが、何事にも出口と入口があります。
私たちは普段、口から息を吸ったり食事をしたりして、外に出しています。
また、勉強の場合はインプットだけではなく、アウトプットが必要とされています。
そのバランスが重要です。
空間の場合は、入口が多いのが特徴。
子どもの通信教育の教材や服飾や食べ物の定期配達、ダイレクトメールなどです。
もったいない、捨て方が複雑、高い買い物だったから‥などの理由で捨てられず、
物はどんどん増えていきます。

●目的がわからない・基準が曖昧
私たちは、今の子どもと違い、学校で片づけについて習った経験がありません。
親の経験や自分の思いつきに頼って、片づけている状況です。
そんな私たちが目的や基準をはっきりさせるためには「2つに分ける」ことが有効です。
「1.やりたいコト」(やったほうがいいコト・手放さないコト・好きなモノ)
「2.やりたくないコト」(やらなくても済むコト・手放すモノ・好きでないモノ)
2つのことを書き出すワークによって、自分が大事・大切にしていることが見えてきます。

《自分のことは自分でする/誰でもできる片付け・家事にする》
あがたさんには中学生と小学生の娘さんがいます。
お子さんが年少~年中さんの頃から「収納の上や奥は姉、下や手前は妹」などのルールを設けて
片づけの習慣を身に付けさせたそうです。
家族全員が使うキッチンの場合「棚の上段には今使っているもの、下段にはレトルト食品などの
ストックを入れる」などの誰でも分かって片づけられる工夫をしています。
お子さんが片づけや家事に取り組む場合、初めてのことでうまくいかずイライラしてしまいがち
ですが、失敗や経験を積み重ねることが上達への一歩です。
ご主人に対しても、同じこと。家族を頼るときに、納得できなくても口は出さないのが大切です。

【2.時間作り】
時短のテクニックを駆使することで、ゆとりの時間が生まれます。
あがたさんは「時間が減ると増えるのが、探し物やイライラする気持ち、金銭的な出費。
逆に増えて嬉しいのが、笑顔や自己肯定感です」と言います。

《時短テクニックの例》
・不要なダイレクトメールには「受け取り拒否 (自分の)氏名」と書いた紙を宛名部分に張って
郵便ポストに投函すれば、今後の発送を止められます。
・タオルや下着類はいつも同じ数を持つ
◎あがた家の場合
バスタオルは1人2枚、洗顔フェイス手拭きタオル・キッチンタオルは全員で3枚、
トイレ用タオルは2か所で4枚、下着は各1人4枚と決めているそうです。
・掃除機は一番良く使う場所に置く。置き場所や物の数に決まりはありません。
◎あがた家の場合
髪の毛が落ちる頻度の高い洗面所にある洗濯機の横と、リビングのソファの下の2か所に
置いています。

《30分のゆとり作り》
◎あがた家の場合
バレンタインのチョコづくりや、使い捨てコンタクトレンズの整理、カレンダーへのシール貼り
など、自分でやりたがることやいわゆる「名もなき家事」と言われる単純作業は、
家族にやってもらいます。

【3.関係性作り】
家族に当事者意識を持ってもらうため、頼り力、チーム力を高めます。
◎あがた家の場合
=チーム力=
娘さんと交換ノートで気持ちを伝えあったり、皆で大切だと思うキーワードを書き出し、
見せ合ったり共通項を見つけたりして絆を深めます。
=頼り力=
自分が不在の間に(これなら家族ができそう)と思える家事を書き出して託します。
小さなことでも書いてみるのがポイントです。
=2つの「捨てる」=
1.いいマママインドを捨てる
「娘が低学年の時、毎日おやつは何かと聞かれるのがストレスでした。今は予算内で
1週間分のお菓子を彼女たちに買わせて、内容や量のコントロールも任せています」
2.引け目を捨てる
「働いていないから、夫より稼ぎが少ないからなどの引け目は捨てましょう。
夫が思う存分働けるのは、家で守ってくれる人がいるからなんですよ」

◆まとめ
― ゴールを明確に。
― 大切なことは何か、立ち返ってみよう。
― 環境・時間・関係性という3つのポイントで土台を作ろう。
―「楽(らく)」ではないけれど、やるなら楽しく。「やらない」を決める(分ける)ことが大事。

受講者と同じ目線で、すぐに実践できそうな知識や考え方をたっぷりとお話しくださったあがたさん。
軽快で親しみのあるお話に、皆さんは始終聴き入っていました。
午後にはお弁当を囲んで、受講者同士の交流を深めました。

講座終了後にいただいた感想の一部をご紹介します。
・自分を見つめ直すきっかけづくりになった。
・引け目を感じることはないという言葉にとても救われました。
・環境作り、関係作りはとても勉強になりました。夫や子供を信頼してまかせるためには
自分の忍耐もためされるのですが、やってみます。
・自分がすべて家事をしていましたが、今回のセミナーを通じて、
いかに家族に仕事を振れていなかったことに気づきました。