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富士このみスタイル2019第3回【1.15/ワークショップ&交流会】レポート

2020.01.20

2019年度 富士このみスタイル第3回ワークショップ
お招きしたのは、

株式会社 THRIVE 代表取締役 村松圭子 さん

どんな自分でありたいかを考え、
自分らしく一歩踏み出すために心の声と正直に向き合うワークを行いました。

《富士このみスタイルが目指すワークシェアってなんだろう?》
ワークシェアとは、個人の生活スタイルに合わせた多様性のある新しい働き方で、
それぞれのスキルや特性を持った仲間と仕事をシェアして働くことです。

富士このみスタイルでは、仕事をしたい人と企業を繋ぐだけでなく、
交流会やセミナーを通したスキル向上をお手伝いしていきます。
また、地域で社会的な挑戦をしていきたい人を支える仕組みとして、
さらに一歩進んだ東部初のクラウドソーシャルソーシングを起こしていきたいと考えています。

◆講師紹介◆
株式会社 THRIVE 代表取締役
松 圭子 さん


エグゼクティブコーチ/システムコーチ/元ラクロス日本代表
2006年(株)リンクアンドモチベーションに就職。
新卒採用領域におけるコンサルタントとして勤務。
旦那さまの転勤で香港とロンドンへ駐在。駐在中、2児の子育てをしながらコーチングを学び、
その後プロコーチとしてセッションやワークショップを各国で展開。7年間の海外生活を経て、
2017年に帰国。現在はリーダーシップコーチ、システムコーチ、パーソナルコーチとして活躍中。

《村松圭子さんのストーリー》
新卒で第一志望の企業に就職したのち、2年半で会社員生活を終えました。
この時に「なんて弱い人間なんだろう」と、継続できない自分を情けなく思ったそうです。
26歳での妊娠・結婚は想定外だったそうで、子育てをしながら再就職した3ヶ月後には旦那さまの
転勤が決まりました。
退職後すぐに、香港での生活が始まりましたが「私のキャリアってなんだろう」と
友人の出世や留学を素直に喜べない時期もあったそうです。

ヘルパーさんを雇ったことで「やりたいことって何だろう」
「人への好奇心を仕事に活かしたい!」と考える余裕ができ、
15万円の自己投資をしてコーチングを学びました。
他人と比べたり、経験や知識不足による不安で悩んだこともあったそうですが
「日本人のリーダーシップに火をつける、遊び心のあるパイオニアになろう!」
と決意し現在も活躍の場を広げ続けています。

《コーチングってなんだろう?》
対話を通じてその人が本当にやりたいこと、組織が求めていることを引き出し、
その人や組織が自身を理解していくために必要なステップを一緒に考えること。
目的に添えるようにプロセスを応援していくこと。

受講者は市外から移住した人、市内に住む人などそれぞれ熱い思いを抱える24名の女性たちです。
お子様を託児所にあずけて参加している方や 「講師の村松さんに会いに来ました!」と
目をキラキラ輝かせている方もいました。
プロから学ぶ高揚感と緊張で会場はキリっと引き締まるような雰囲気でした。
受講者は、机の上に並べられたカラフルなペンや付箋にワクワクしつつ、
スタイリッシュで洗練された言葉が連なる資料に目を落としていました。
講師の村松圭子さんが登場すると「わー!」と歓声が湧き上がり、大きな拍手で会場は一気に
華やかになりました。

…………・・・………………………・・・

オープニングで講師の村松圭子さんは「みなさん、ようこそ!先生と呼ばれるのは嫌なので、
名前で呼んでほしい!皆さん自身と出会って一緒に学んでいきたいです」と語りました。
(以後、圭子さんと記載します)

ウォーミングアップでは、受講者は起立してペアになり、呼ばれたい名前、今の気持ちを一言で
伝え合いました。圭子さんが「はい、どうぞ!」とスタートの合図をすると、名札に手を添えながら
ハキハキと話し始め、積極的にアイコンタクトをとりながら動き回っていました。
はにかんだ笑顔が溢れ、会場はこの日の天気のようにポカポカと温まりました。

 

▷▷ワークスタート▷▷
ワークのゴール:自分の軸を言語化する
自分が陥りやすいパターン(ダークサイド)を知る

=グランドルール(この場に設定するルール)=
★まずやってみる!
ー完璧に伝えられなくても大丈夫。いつでもアップデートできる。
★みんな違って良い!
ーわたしなんてと思わずに。正しい、間違いなんてありません。
★直感もリソース!
ービビットしたひらめきも 大事です。

【ワーク①】
自分の価値観を選ぼう!
・あなたが今の人生で大事にしたい価値観(キーワード)を3つあげる
・ポストイットに書く(1枚につき1ワード)
・仲間に端的に伝える

*POINT*
・文章ではなくワンワードで書く
・じっくり考える必要はなく、パッと閃いた言葉でも良い
・今の自分に響く言葉を選ぶ

受講者たちは、テーブルの中央に置かれたポストイットを使って「どれを選べば良いか分からない」
「考えたことなかった!」と迷いながらも短い時間で自分と向き合っていました。
共有の際には「なぜその言葉に惹かれたのか」とエネルギーを感じさせるような明るいトーンで
話していました。

圭子さんは「選んだ言葉はいつだって変えられる!自分が大事にしたい価値観は選べるということを
覚えておいてほしいです。自分の軸は人生の目的なので、到達してしまう目標とは違います。
共に沿って生きていく、人生の羅針盤なのです」と語りました。

…………・・・……………

【ワーク①ー2】
自分の軸を言語化しよう!
・「私は〇〇する⬜︎⬜︎⬜︎です」に当てはめる
(例)私は人をほっこりさせる太陽です/私は背中をポンと押す大きな愛の木です
・仲間に相談する

*POINT*
・“〇〇する”は行動。どんな影響を周囲に与えたいか(家族、社会)
・“⬜︎⬜︎です”はあり方。どんな自分でありたいか(何かに喩えても良い)
・言語化できない部分は仲間に手伝ってもらう

自分を抽象的に表現することは深く自己を知らなければ難しい作業です。 受講者は配られたA4用紙に、
自分の心を見える化するように価値観やイメージを書いていきました。
「もっとあなたらしい言葉がありそう」「私にその発想はなかった」と身を乗り出して
お互いの心を共有し合い、深く掘り下げていきました。

圭子さんは「キレイな言葉でなくても良いんです!今は言語化に不安があっても
ここをスタート地点にして今後クリアになっていければ良い。
家族や仕事など、日常に落とし込んだ時にどういう自分でありたいのかを考えてほしい。
自分の軸は今後、何をしていきたいのかを見つけるコアな部分になっていくので、大切にしてほしい」
と受講者を勇気づけました。

…………・・・……………

【ワーク②】
自分が陥りやすいパターンを知ろう!
・4つの心の声に当てはめてみる
・具体的にシーンやセリフを思い出す
・心の奥にはどのような自分の願いがあるのかを知る

ー覚えておきたい心理学用語ー
◎コンフォートゾーン=居心地が良い場所
◎ストレッチゾーン=踏み出した場所

《コンフォートゾーンから一歩踏み出す時に存在する4つの心の声》
「1.誰も私を理解してくれない」
「2.自分には能力がない」
「3.私には価値がない」
「4.あの人の方が幸せ、人気、うまくいってる」

*POINT*
・自分の恐れを知ることで心が磨かれる
・誰でもある感情だと理解する
・どの声が一番湧き上がってくるのかを知ることが大事

会場の床に「4つの心の声」を書いた紙が、テープで仕切られた4つの枠に1枚ずつ置かれました。
受講者は自分に当てはまる声はどれだろうかと心に問いながら枠を巡り、
最終的にひとつの声の部分に立ちました。
圭子さんは「心の島を旅してみてください」と会場を和ませました。
受講者は普段、他の人には表現しないような深いテーマに対し「昔のことでも良いですか」
「グサッと突き刺さりますね」と自身の胸に手を当てて過去を振り返っているようでした。

…………・・・……………

【ワーク②ー2】
心の支配から解き放たれよう!
・サボタージュを知る
・自分の中で聞こえるセリフを知る
・心の奥に秘められた願いを発見する
・どのように対処するかを共有する

ー覚えておきたい心理学用語ー
◎サボタージュ=自分の変化を妨げる恐れに支配された声
(例)「どうせ下手だし」「この歳になって遅いし」「誰がなんて言うか分からないし」

*POINT*
・まずは自分の声に気づくことから始める
・“どの声に支配させるか”は自分でコントロールできる
・どの視点で自分を見るかで変わることができる

…………・・・……………

心をさらけ出すテーマを一緒に乗り越えた受講者は互いに心の距離が近くなり、
仲間が言語化した心の声に対し丁寧に肯定していきました。
「伝わってよかった」「分かってもらえて嬉しい」と心を通わせる瞬間が多く見られ、
受講者一人ひとりにパワーが溢れていました。

【まとめ】
・全ての心の声は“自分らしさ”だが、 違いは恐れに支配されている“自分らしさ”なのかどうか
・支配された心の声のボリュームを下げること
・わたしは可能性にあふれる存在だと思うこと
・どの視点を持つかは自分で選べること

~圭子さんからの贈る言葉~
「私もまだまだサボタージュだらけです。しかし、自分は未知であり、未完の大木であると言い聞かせて
挑戦をやめずにここまで来ることができました。シャンパンタワーの法則を心に留めておいてほしいです。
自分以外からではなく、ぜひ自分へと最初にシャンパンを注ぐことで家族、友人、仕事へと
循環させていきましょう!!」

ー覚えておきたい心理学用語ー
◎シャンパンタワーの法則=マツダミヒロさんが提唱する考え方。
シャンパンタワーをピラミッド状に積み上げて1番上のグラスを「自分自身」と見立てる。
2段目を「家族(身近な人たち)」3段目を「友達」4段目を「仕事仲間やお客様」などと見立てていく。
自分の心のグラスを満たし、その溢れたエネルギーで家族を満たし、その次に友達、仕事仲間やお客様と
順番に満たしていくことが必要だということ。

♫午後にはお弁当を食しながらお子様も一緒に交流タイム♫

 

◆輝きキッチンさん
~心と身体にやさしいお弁当~
保存料、添加物、白砂糖を一切使わない完全予約制のお弁当屋さん
毎回、地元の食材を活かした彩り豊かなお弁当をありがとうございます。

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レポート後記
日常生活の中で自分のことを言語化する機会はほとんど無く、
いざ言葉にしようと試みても感情が混乱してとても困難です。
ワークショップに2回、3回参加している受講者の方々は、そのたびに自分と向き合って
きたからか、ステップアップしているようでサクサクと言葉にできていたように感じました。
また、講師の村松圭子さんの共感力とパワフルで親しみやすいオーラに圧倒されながら、
受講者の気持ちを高めるような話し方や、受講者の方々を自然と高度な思考に引っ張っていくような
プログラムに感銘を受けました。
今回のワークショップでは、“自分らしさ”を知り自分の可能性を信じてこそ、
仲間の多様性を受け入れることができ、社会と良好に関わることができるのではないかと感じました。
そして、“自分らしさ”を理解することがこの先のワークシェアの普及には不可欠だと改めて学びました。

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講座終了後にいただいた感想の一部をご紹介します!!ご協力、ありがとうございました。
・参考になるワードがたくさん出てきた。また振り返ってやってみたい。
・前向きにアウトプットできて、自分が目指したいものが見えた。
・今自分が知りたいと思っていたことが学べた。
・普段は関わらない人と情報共有できた。
・悩んでいる方が多く、自分だけではないのだと分かって良かった。

広々とした託児所では、富士宮・富士市で多くの信頼と実績を持つNPO法人母力向上委員会さんに
ご協力いただき、運営をすることができました。

◆NPO法人母力向上委員会
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