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  • 富士このみスタイルワークシェア&スキルアップセミナー2020第4回【1.14/『富士市ではじめよう!ワークシェアの疑問・不安解消トーク』レポート】

    2021.01.28

    今年度最終回となる2021 年 1 月 14 日(木)に開催されたセミナーでは、
    ワークシェアについての理解を深めました。

    ワークシェアを活用されたご経験のある3名の方をパネリストとしてお迎えしました。
    手作り工房 Poco a Poco 土屋 佳奈子さん
    井上玩具煙火株式会社 井上 慶彦 室長
    イラストレーター コイズミ チアキさん

    ファシリテーターは株式会社ビズホープ代表 寺田 望が務め、
    昨年12月から富士このみスタイルの「お試しワークシェア」を実践している
    セミナー運営チーム3名が運営サポートに加わりました。

    【前半】各地で実践されているワークシェアの現状・種類
    【後半】パネリストのワークシェア体験談

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    冒頭、富士市役所の山田さんから富士市移住促進の取り組みと「富士このみスタイル」の
    紹介がありました。
    「富士市ではワークシェアという働き方を提案することで、移住や子育てにより仕事を離れた方たちの
    『短時間でもいいので働きたい』『子供と一緒に仕事ができる場所がほしい』
    『キャリアを活かしたい』という希望をかなえたいと考えています。
    4回のセミナーを通してワークシェアのことを身近に感じていただいたり、スキルアップにつながる
    ヒントを得られたりするよう進めています。
    現在、富士市ではワークシェアの仕組みを体験いただけるようお試し企画を実施しています」

    本題に入る前に、3グループに分かれて自己紹介を兼ねて「今年やりたいこと・やめたいこと」
    についてお話しをしました。
    子育て中の方同士では「今年は夜の時間を上手に使えるようになりたい」
    「子どもと一緒に部屋を綺麗に保つ」など子どもとの生活や、ほかには
    「ジャンクフードの摂取量を適度にしたい」「目の前の仕事を丁寧に取り組んでいきたい」など
    ライフスタイルの目標やお仕事、趣味と幅広いテーマで盛り上がりました。

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    【前半】各地で実践されているワークシェアの現状・種類

    〖ファシリテーター寺田 望の紹介〗
    平成17年、沼津市役所水産海浜課へ入庁。ダイレクトに水産会社のお手伝いをしたい思いから、
    平成21年、民間コンサルティング会社へ転職し広報を担当。
    平成24年に同社を退職後「社員を広報に育ててほしい」との水産会社の方からの依頼がきっかけで、
    第一子妊娠中に平成25年、ビズホープを設立。
    妊娠・出産などで、自分の時間が限られている女性達の活躍の場があればという願いから、
    平成26年、三島市に女性起業家のためのサポートオフィス『コトリスラボ』を開設。
    (当時初の子連れOKの仕事場)
    第二子妊娠中、法人化。
    「女性は病気、妊娠、出産などライフプランやキャリアが一定しません。
    その分、自由に身の振り方を替えられるのが特徴です」(寺田)

    <「ワークシェア」ってなに?>
    ワークシェアとは「スキルや特性をもった仲間と仕事をシェアして働くこと」で、
    2つの型があります。

    ① タスク型・・・ディレクターが振り分けた業務を行う
    ・チラシ・パンフレット作成
    ・ライティング
    ・パッケージなどの軽作業
    ・データ入力・処理
    ・託児業務
    ・家事代行など

    ② プロジェクト型・・・ディレクターやメンバーとチームを組んで長期的に業務に携わる
    ・商品企画
    ・販路開拓
    ・マーケティング
    ・イベントの企画運営など

    「プロジェクト型は長期的で責任が大きい仕事のため、タスク型から始めて経験を積み、移行する方が
    多いようです」(寺田)

    <スキルシェアサービスについて>
    現在急速な勢いで市場が拡大しているのが、個人のスキルを販売する「スキルシェアサービス」。
    イラストや占いなどライトなものから、専門の経験や知識を活かした時間単位のアドバイスをする
    「スポットコンサル」など、高度な専門知識を必要とするサービスがあります。

    <スキルシェアの仕事の流れ>
    仕事の応募→コンペ→仮払い→納品→報酬の受取→評価→取引完了
    ※プロジェクト型の場合、依頼形式によって受注・発注の流れは異なる
    インターネットを介して、直接会うことなく取引が成立する仕事が増えています。

    <事例紹介>
    1.Asubi planning(アスビプランニング)
    2017年発足した島田市のクラウドソーシング
    「明日備(あそび:あそびの心を忘れずに明日の行動を大切にする)」というのが名前の由来。
    仕事を頼みたい人と働きたい人を地元企業へ繋げる。
    ブログに載せるような写真撮影、ライティングの仕事が多い

    2.藤枝くらシェア
    2018年発足した藤枝市のクラウドソーシング
    「暮らし+シェア=くらシェア」
    ピンポイントで仕事を頼みたい企業・店舗と藤枝市民をマッチングするWEBサービス。
    ディレクターが発注者にヒアリングを実施し、市民ランサー(ワーカー)が仕事を受注。
    アンケート集計などのタスク型が多い。

    <クラウドワークの利用時の注意点>
    「ワークシェアをやってみたい!」と興味を持った方にお伝えしたい注意点です。
    気持ちよく仕事をするために、クラウドワークの利用前に確認しましょう。
    ・あいまいな動機で応募しない
    ・練習と本番の仕事を分けて考える
    ・簡単な仕事=ラクな仕事ではない
    ・労力に見合わない仕事には応募しない
    ・報酬金額に目を奪われないように
    ・発注者から何かを購入する仕事はしない(商品の購入が目的の場合もある)
    ・やらせ投稿やSNSの「いいね!」を求める仕事は注意
    ・女性限定の仕事は慎重に(個人情報の収集が目的の場合もある)
    ・著作権侵害・盗作は厳禁
    ・不正入手のソフトでの作業は信用を失う など

    今後富士市が本格的に実施するワークシェアでは、安心・安全で顔を会わせて信頼関係が築けるよう
    丁寧に進めていきます。

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    【後半】パネリストのワークシェア体験談

    1.土屋 佳奈子さん
    三島市のジャム・ピクルス専門の手作り工房 Poco a Pocoで、経営全般・営業・販売・広報・経理・
    製造を担当。
    都内の不動産情報会社で勤務後、2007年に地元へ帰郷。
    医療と福祉をつなげる社会福祉士として活躍したのち、第一子妊娠中に洋菓子の講師だったお母様が
    「手作り工房 Poco a Poco」を創業したのを機に現在に至ります。
    「当店のスタッフは全員女性で、業務は子育て中のスタッフが無理のない時間帯に行っています。
    ホテルや観光施設へ卸したり、商業施設でイベントを行ったりしています」

    メディアで多く取り上げられてきたマニュキアのようなオシャレな容器のジャムを画面上で見せて
    いただきました。
    昨年3月に販売したピクルスは「2019年さんしん夢企業大賞 優秀賞」を見事に受賞しています。
    「コロナ禍で販路が変わってきました。商品の主軸を変えるなど、トライアルしながら時代に合った
    ニーズをしっかり捉えていきたい。お店に買いに行けない方でも、三島を知っていただくツールに
    なってもらえたらと思います」

    土屋さんのワークシェア体験談です。
    「バレンタイン限定商品のPRプロジェクトをお願いしました。ひとりではできなかったけれど、
    寺田さんに背中を押してもらいました。応募を勧めていただいたさんしん夢企業大賞では、
    プレゼンテーションを初めて経験しました。
    目標に向かって、いろいろなプロの方がアドバイスしてくれたり、視点を練ってくれたりしたことは
    刺激になったし、新たな視点を発見できてよかったです」

    2.井上 慶彦 室長
    創業94年になる島田市の手持ち花火専門製造会社の四代目の井上室長。
    井上さんの花火はその品質の高さから、国内外で高い評価を得ています。
    おなじみのバースデーケーキの花火は、井上花火さんのオリジナル製品です。
    火薬を取り扱う花火は男性の職人をイメージされることが多いそうですが、
    手先が器用で商品の細部まで気を遣う女性が活躍していることも高く評価され、
    『令和2年度静岡県男女共同参画社会づくり活動に関する知事褒賞』
    『女性の活躍推進事業所の部』を受賞しています。
    2020年、初の自社ブランドとなる駿河伝統花火「義助」を発売。
    多数のメディアに紹介され、1000セット以上の注文が殺到し『グッドデザインしずおか2020金賞』を
    受賞、『島田の逸品』にも選ばれました。


    ワークシェアで制作した義助のプロモーション動画を見せていただきました。
    「暗い中での撮影ではとても大変でした。花火専門の写真家の方をはじめ、
    たくさんのスタッフが撮影に携わり、博物館や海岸で撮影しました」

    「義助のプロジェクトを共有するため、社員と何度も話し合いをしました。花火のプロだからこその
    厳しい意見もありました。数か月の試行錯誤を経て、いいものをつくりたいとこだわる社員の奮闘に
    より、義助が完成しました。厳しい意見を言った社員が『プレゼントに送りたい』と購入してくれた
    ときは、とても嬉しかったです。『こんな素晴らしいことはやったことがなかった』
    『ホームページを見た!すごいモノができたね!』と社員から言葉をもらえて本当に良かったです」
    ひとりではなく、みんなで頑張る大切さがわかる、素晴らしいエピソードを語っていただきました。

    3.コイズミ チアキさん
    富士市でイラストレーター、グラフィックデザイナー、漫画家と幅広く活躍中。
    とても可愛いポップなイラストや漫画などを見せていただきました。本セミナーをはじめ、
    富士市のリーフレットや企業広告を数多く制作しています。
    「いつも見ている富士市リーフレットのイラストレーターはコイズミさんだったんですね。
    お話できてとっても嬉しい!」と感激した参加者の方もいました。


    コイズミさんのワークシェア体験談です。
    「最初は主に寺田さんのディレクションのもと、グラフィックとイラストを手掛けていました。
    その後独立しましたが、自分の仕事に専念できなくて大変でした。自分だけではなくチーム全体の
    スケージュール管理、連絡のまとめ。全責任を持たないといけない。
    寺田さんのありがたさがわかりました」

    ワークシェアのよかった点をお話しいただきました。
    「デザイナーやライター、WEBデザイナーなどプロの方と協同でベストな形を模索できるので
    自信をもって仕事ができます。また、みんなでワイワイ取り組めるので、
    孤独にならないのもいいですね」

    現在、多くの企業から指名があり、多様な業種でアドバイスをする仕事も行っていて、
    さらに経験を積んでいるようです。

    <富士このみスタイル お試しワークシェア>
    現在、富士市でもタスク型の「お試しワークシェア」を行っており、10名の女性が3つのチームに
    分かれて活動しています。

    ①チラシ作成チーム
    移住定住を応援する「富士市移住定住応援団」登録企業募集チラシの原稿やデザインを作成。
    完成したチラシは近く印刷され、富士市の企業に配ります。

    ②リーフレット作成・FAQチーム
    県内外に富士このみスタイルの取組をPRするため、お試しワークシェアの参加者を紹介をする
    リーフレット作成。また、移住PRのWEBサイト「富士コトハジメ」のFAQに掲載する内容を考案中。

    ③オンラインセミナー運営チーム
    富士このみスタイルの各種セミナー運営に関わるアンケートフォームやタイムテーブル作成などの
    事前準備、当日のZoom進行、後日のレポート作成などの各種業務を実践中。

    ◆セミナー運営チームメンバーの感想
    「チームで励まし合い、支え合うことがモチベーションにつながりました。
    学べることもたくさんあり、今後に活かせるだろうなと思っています」
    「パソコン業務は初めてでしたがレクチャーしていただきながら、無事完了できました。
    自分でも成長を感じられました」
    「これまでパソコンはあまり触ってきませんでしたが、サポートしていただきいろいろ学べました。
    今後役に立てることがあればチャレンジしていきたいです」
    セミナー運営チームは、コロナ禍で直接会うことは一度もなく、フルリモートで活動をしました。
    初めての業務となるメンバーもいましたが、連絡を取り合い、お互いが支えあう形で活動を
    行っています。

    受講者からの感想をご紹介します。
    ・最近「ワークシェア」という言葉を聞く機会があり、具体的にどういう風にされているか
    知りたかった。子ども、障がい者、老人が一緒にできる何かをこれから作れたらと思っているので
    模索していきたいです。
    ・2年前の富士このみスタイルがきっかけでハンドメイドのイベントやワークショップを開催。
    子育て中なので、ワークシェアはとても興味を持ちました。また参加したいです。
    ・私にも何かできるといいなぁ思い、探ってみたいと思いました。
    協力しながらフォローしあっているので、いいなぁと思いました。
    ・今回、いろいろな方達のスキルをとりまとめる方がいるということを知りました。
    もし、なにかやりたいことがある人に、つなげる人がいるということを伝えられたらと思いました。
    「義助」のプロモーション動画を見て、写真撮影・動画制作など全てプロ級でいろいろな人が
    携わって一つHPにつまっているんだなぁと思いました。

    はじめての業務でも、レクチャーを受けてフォローしあいながら、和気あいあい・無理のない範囲で
    実践中のお試しワークシェア。
    来年度も、富士市このみスタイルでお試しワークシェアを実施する予定です。
    今回参加された方、ご興味がある方ぜひ参加してみてください。
    ワークシェアで女性の力を活用し、新しい視点をもつことの価値をお話をいただいた
    手作り工房 Poco a Poco土屋 佳奈子さん、井上玩具煙火株式会社 井上 慶彦 室長、
    イラストレーター コイズミ チアキさん、貴重なお話を本当にありがとうございました。

  • むすびサロン2020第2回【1.12/会議や営業に活きる!『オンラインファシリテーション術を学ぶ』レポート】

    2021.01.20

    2021年1月12日(火)、2020年度むすびサロンスキルアップ講座の第2回目
    オンライン(Zoom)で開催されました。
    参加者は、働く三島市在住・在勤の女性13名でした。
    講師に株式会社NOKIOO取締役 小田木朝子さんをお迎えし、
    「会議や営業に活きる!オンラインファシリテーション術を学ぶ」というテーマで
    お話を伺いました。

    浜松市のNOKIOO本社からアクセスされた小田木さん。
    現在は在宅ワークが主で、2週に1度出勤しているそうです。
    そんな小田木さんから、対面の会議や営業にも活かせる、オンラインでの
    ファシリテーション方法について学ぶ講座がスタートしました。

    教育研修事業の役員である小田木さんは、日々企業向けの研修を担当しています。
    最近では「ダイバーシティ・女性活躍推進・働き方改革」などのトレンドに加え、
    いかに個人が働きがいをもって仕事できるか、組織は個人と協同で事業を成長させ、
    会社を発展させていけるか、という視点で人材育成に関わっているそうです。

    「私は、働くことと仕事することが好きです。
    人生の長い時間を多くの人が仕事に投じていると思いますが、家庭も子どもも、
    自分自身も大事。
    だから仕事があって人生が豊かになったと言いたいし、仕事楽しいよね!と語り合える人を
    増やしていきたいです。そんな価値観を持ちながら、いろいろなことに取り組んでいます」
    と小田木さん。
    最近はVoicy(ボイシ―)というスマホアプリで「今日のワタシに効く両立サプリ」という
    番組を担当しています。平日10分で、仕事と人生がもっと楽しくなる話を配信中とのこと。
    「セミナーの受講や読書などいろんなインプットの仕方がありますが、
    ながら聞きのラジオで毎日小ネタをインストールするというのも流行りの学び方ですので、
    興味のある方はぜひ聞いてみてください」

    【オンラインでの学びへの取り組み】
    「テレワークやデジタルワークに、皆さんはどのようなイメージを持っていますか?
    PCに向き合ってひたすら画面と仕事するというイメージではないでしょうか。
    私はここ1年、商談や社員とのミーティング、初対面の方とのやりとりなど全てが
    オンラインですが、対面と同じくらい温度感を持ったコミュニケーションができています。
    オンラインを介することで、地方や育児中、介護中などいろいろな制約がなく、
    自分の時間を豊かにマネジメントすることができます」

    【つぶやき、ギモンはチャットへ(歓迎!)】
    「皆さんは今日、どんな期待や課題、希望をもって参加しましたか?
    チャットで双方向にコミュニケーションをとりながら進めていきますね」
    (以下の質問にチャットで答えていただきました)

    Q1. 今日のコンディション
    Q2. オンラインでファシリテーションをした経験の有無
    Q3. この講義に関心がある理由・学びたいこと。

    「企業研修の受講者は、オンライン上の円滑な会議の進行方法だけではなく、
    『相手を理解して同じ景色を見るためのコミュニケーションの取り方』に
    関心を持たれる方が多いです」

    ◆オンライン会議あるある
    「オンライン会議で難しい点や課題」を想定して、対処する考え方やテクニックを
    押さえておきましょう。
    未経験の方は、知識として最初にインプットしておくことは非常に有効です。

    〈主催者として難しい点・課題〉
    ・意見を言う人と言えない人が出てきてしまう
    ・思い描く活発な会議ができない
    ・反応が見えなくてやりにくい(マスクをしていると特に)
    ・操作をスムーズにできる人とできない人がいる

    〈参加者として難しい点・課題〉
    ・発言しにくい
    ・沈黙がつらい
    ・いきなり意見を求められると焦る

    1.オンライン・ファシリテーションとは
    「オンラインでの会議において、意義のある時間を創り出すことができる役割」
    同じ時間に人が集まる“場”を有意義で楽しい時間にできる人で、
    その人に必要な技術が「オンライン・ファシリテーション」です。

    【会議ファシリテーターの心得】
    会議にはまず「心もち」が大事です。
    会議のファシリテーションをどのように捉えておくか、定義ができているかできていないか
    では実施される技術が全然違ってきます。

    ❶会議は、イベントではなく、プロセスである。
    参加者にどのような行動を促したいのか、自分が何を達成したいのか、
    ゴールや目的を描きます。

    ❷会議ファシリテーターは、翻訳者である。
    「言葉として伝わる」ことと「本当のニュアンスがきちんと理解されること」は別モノです。
    意味をきちんと共有して伝えられるのが、翻訳者であり、ファシリテーターです。

    ❸会議により、参加者の景色合わせを達成しよう。
    同じ景色が見えると、なかったものが生み出されたり、主体的な行動につながったり
    します。気づき、腹落ちを経て相互の信頼が深まります。信頼が深まると考えが変わり、
    活発なディスカッションができ、次の行動やアクションが自発的に促される現象が
    巻き起こっていきます。
    「情報伝達」と「同じ景色が見えること」は別と理解することがポイントです。

    2.会議を設計する(会議の成否を分ける事前準備)
    会議の事前設計はとても大事です。
    準備の内容が会議の成否を分けるといっても過言ではありません。
    事前準備が8割以上!

    【「5つの要素」で会議を設計】
    会議をマネジメントする事前設計の要素は5つ。それぞれをきちんと書き出して
    言葉にできているかいないかで会議の成果が変わってきます。

    ❶目的(何のために、何を達成)情報伝達であれば、どこに至りたいのか ★一番大事!

    ❷材料「インプット」(情報、知識、前提条件、ツール等)
    どんな情報が相手と共有されていればいいのか、どんなツールを使うのか

    ❸成果物「アウトプット」(完了状態、達成状態、期限等)
    どんなものにも材料があって、そこから生み出される。何が決まればいい?
    どこまで達成すれば?

    ❹関係者(適切な参加者、期待役割)呼ぶべき人、いるべき人はだれか

    ❺効率(所要時間、コスト、開催方式)その会議をどのくらい時間をかけてやるか

    ポイント❶ 目的と成果物の設計
    5つの要素の中で、一番大切なのは(1)目的と(2)成果物をセットできちんと設計
    しておくことですが、曖昧になってしまうことがよくあります。
    目的や成果物が明確な会議をしましょう。
    成果物が具体的かつ明確で、達成できたかどうかを測れる状態になることがポイントです。
    ・目的が曖昧な例「今日の会議は、来期予算について話し合います」
    ・目的が明確な例「今日の会議の目的は、自部署の来期の予算案を決めることです」
    ・成果物(ゴールイメージ)の状態
    「3つの予算案(A案B案C案)について、それぞれメリットとデメリットが言語化され、
    かつ推奨案が1つ選定されている状態」

    ポイント❷ 期待役割の設計
    参加者の期待役割を明確にして、事前に相手と共有しておきましょう。
    発言の準備をすることができます。これがないと目的達成は難しく、
    参加者のやる気が失われてしまいます。事前に課題をもらっておくと、
    それを踏まえて当日ファシリテーションすることができます。

    【会議準備には言語化が大切】
    目的と到達点を、きちんと言葉で表現しておくことが大事です。
    対面の会議も同様ですが、オンラインでは重要度が上がります。
    リアルで場を共有する際には、空気が伝えてくれる場合がありますが、オンラインでは
    一切ありません。言語化の有無が生産性を左右するようになります。

    【5つの要素を明確にしない会議の弊害】
    準備が不足した会議には、弊害が起きます。
    そのひとつが「コミュニケーションコスト増大」。後で再確認が必要になったり、
    フォローしたりするコストが増大します。また「何がしたかったのか?」という
    もやもやはお互いの信頼感やモチベーションの低下につながるので、
    きちんと準備して、気持ちの良い、きちんと目的が達成される会議をしましょう。

    3.会議を進行する(ファシリテーションの基本動作)

    【ファシリテーターの基本姿勢】
    ❶笑顔&うなずき
    どのような進行であれば発言がしやすいかを、参加者の立場になって考えてみましょう。
    ファシリテーターが醸し出す雰囲気やリアクションはとても大事です。オンラインは、
    リアルほどはっきり表情が見せません。笑顔は2倍でようやく伝わります。
    うなずきは、サイドの髪の毛が揺れるぐらい大げさにふります。

    ❷リアクションを促す
    参加者にリアクションをしていいと伝えておきましょう。
    相手のオンライン環境が分からない場合は、聞こえ具合を積極的に確認して、
    リアクションの取り方を相手と決めておくことが大事です。

    ❸ゆっくりハキハキ
    ワンセンテンスを短く区切って言い切る、活舌を意識して話す、
    大きめの声ではっきりと伝える、など対面の時以上に心がけましょう。

    ❹目配せ、気配せ
    「あなたの参加が嬉しい」と相手に伝えるには、視線を送るのが大事。
    気配りも忘れずに。「聞こえていますか?」「ついてこれていますか?」
    「困ったら声をかけてください」これらの声かけが安心感につながります。

    【理想的な会議の流れ】
    主催する会議をイメージしながら、スタートからゴールまで確認しましょう。

    ★オープニング
    議題とタイムテーブルに沿って、目的とゴールに向かい、それぞれに役割を担った
    メンバーで会議をするということを、主催者と参加者が合意する場です。

    ★グランド・ルール共有
    参加者が不安なく積極的に参加するために、進行方法と役割分担、発言のタイミングや
    方法をきちんと共有しておきます。

    ★チェック・イン
    時間的な余裕があれば、ウォーミングアップで発言しやすい空気をつくりましょう。
    話しやすく、時間のかからないテーマで話し、この後も発言していいという合意形成を
    しておきます。人数が多いときはチャットを使うのもひとつのアイディアです。

    ★現在地と議論の可視化
    オンラインでは、参加者が流れをつかみづらく“迷子”になってしまいやすいです。
    今どのあたりを話しているかを参加者が把握できるように、画面共有などを活用して
    進めることが大切です。パワーポイントの編集モード画面をあえて出しておくと、
    画面を追えて議事メモも活用できます。

    ★“間”を入れる
    会議を活性させ、もやもやと疑問を拾い上げたいときは、“間”の取り方に工夫をします。
    一度にたくさんの説明をしません。参加者の理解度合いを確認しながら進めます。

    ★タイム・キーピング
    時間内により多くの意見を出すため「シンキング・タイム」を活用します。
    ❶意見を求められて、誰もがパッと即答できるわけではないので、2~3分ほど
    考えをまとめる時間を設けます。
    ❷発表の際は、多くの発言を促すため、発言者1人あたりの持ち時間を提示します。
    ❸2~3人の小グループで意見を共有すると、幅広い意見を吸い上げやすいです。

    ★問いかけ
    質問の仕方によって答えやすさが変わります。抽象的な問いかけだと意見が出せない
    一方で、自分自身の具体的な経験や考え方を促されると答えやすいです。
    そして、本質的で地に足のついた議論につながる意見が出やすいです。
    もし自分が参加者の立場だったら、どのような聞き方をされると答えやすいかを発想する
    ことで、効果的な問いかけフレーズのバリエーションが広がっていくと思います。

    ★エンディング
    ❶決定事項と未決事項を読み上げて参加者と共有します。今後のアクションや役割分担な
    ども議事から読み上げます。
    ❷投影した資料や書いた議事録は、会議の終了と同時に即時共有できるように仕上げます。
    ❸議論が活性化しすぎて想定よりもテーマに時間がかかってしまった場合、
    会議終了前5~10分前に参加者と相談して延長の可否を確認しましょう。

    ■参加者の皆さんに、質問、感想などを一言ずつチャットへ書いていただきました。
    ・オンライン会議のこと、目的成果物の大切さ、会議の在り方が分かりました。
    (小田木さん)飲食店などの採用面談をオンラインで実施するのが難しいという相談が
    あります。今回の話は、第三者と面談をセッティングしていく場にも活用できると思います。
    ・会議前の5つの準備を文章化するというのが目からウロコでした。
    リアル会議だと適当でも場の雰囲気で回るのだと思います。
    (小田木さん)リアルだと隠れていた問題が、オンラインで顕在化するというのが
    今多くの企業やチームが抱えている課題です。仰る通りだと思います。
    ・オンラインミーティングの流れや大切なことを教えていただきました。
    (よくうなずいてくださった参加者のAさん)
    (小田木さん)うなずきが最高でした!リアクションは大事です。
    Aさんのおかげで私はとてもしゃべりやすかったです。
    ・事前準備が超重要で、リアルよりも時間がかかることは納得です。
    一方で、オンラインになり移動時間が減って、会議総数は増えたはず。
    すべてをやりくりするのは大変すぎるのでは?
    (小田木さん)私の場合、会議・商談回数はコロナ前の2倍になっています。
    朝から晩までミーティング。まず事前準備をすることで、延べ時間が増えるかどうかですが、
    細かく事前準備をすると、時間は今までよりかかります。
    一方で会議の所要時間そのものは、効率的に準備をすることで短くなったり、
    実は不要だったことに気づき無くしたりする場合もあります。
    迷走していた時間を割愛し、会議の断捨離をしていくことで本質的な会議をすることができ、
    結果的に生産性が上がっていくのではないかと思います。
    ・組織で会議など経験がないので、会議の疑似体験できて楽しかったです!
    ファシリテーターの基本姿勢は今日からライブ配信や音楽教室で実践できそうです!
    機材は何をお使いですか?
    (小田木さん)機材はノートPC、ツールはZoomを使うケースが多いです。
    社内のコミュニケーションは「Teams」というマイクロソフトのツールを使っていています。
    ZoomとTeamsの2本立てが今は多いです。
    ライブや音楽教室にも活かせるという気づきは素晴らしいです。
    相手とどのような時間を作っていきたいのかという目的設計は、
    「5つの要素」に当てはめてオンライン・サロンやコミュニティでも設計できると思います。
    いろいろ転用して、良い場を作っていってください。
    ・セッティングしたゴール以外の雑談から新たなアイディアが生まれることが多いですが、
    雑談を活性化させるにはどうしたらよいでしょうか?
    (小田木さん)今ある会議の時間でいかにして雑談から気づきやビジネスアイデア、
    メンバーの課題をひろっていくとしたら、「チェック・イン」が使えると思います。
    私たちの会社・チームでは、どんな会議でも最初の約5分に雑な相談をしていい時間を
    設けています。それを「チェック・イン」の代わりにします。
    あとは、会議の設定自体で、より時間を割くべきものは何かなどをブレストする時間を
    定例のミーティングとは別で、月に1度は30分程度設けるのもいいと思います。
    ・私はすでに楽器のオンラインレッスンを受けています。最初は不安でしたが、
    やってみると全く問題なく楽しくできています。
    (小田木さん)楽しいオンラインの場をオープンに経験しておくと、今後主催してみようと
    思った時に圧倒的な差になって出てくると思いますので、
    ファシリテーションの技術を磨くうえで大事なことです。

    ■受講者の皆さんの感想一部をご紹介します
    ・会議の進行について、リアクション・笑顔・頷きなど、当たり前だと思っているけれど
    重要なことが再確認できました。
    ・明日からでもビジネスに活かせる知識を教えていただくことができました。
    小田木さんの、温かでエネルギッシュなファシリテーションが心地よかったです。
    ・これからのオンライン活動に活かせそうです。
    ・自分自身、オンラインミーティングの進め方をどうしようかと悩んでいた
    ところだったので、かなり参考になる事をお伺いすることができました。
    ・チームメンバーたちとのコミュニケーションの取り方が非常に難しいです。
    アイコンタクトの大切さを改めて痛感しています。
    ・内容が具体的で、学びが深まったし、すぐ実践できそうです。大変参考になりました。
    ・今までファシリテーターの役割などあまり意識せずセミナーや会議など参加していたと
    思います。改めて考えることができました。今後の働き方なども考えるとすごく大事な
    必要情報でした。参加できてよかったです。

  • 職場の働き方改革と外部人財の活用について学ぶ 企業向けセミナー(オンライン) 受講者募集中!

    2021.01.19

    【富士このみスタイル】
    職場の働き方改革と外部人財の活用について学ぶ 企業向けセミナー(オンライン)
    受講者を募集中です。

    《企業向けセミナー》ではありますが、個人事業主の方や今お仕事をされていない方でも、どなたでも受講いただけます。

    「人財育成」「働き方改革」「ワークシェア」「ファザーリングジャパン」「イクボス」「安藤さんのお話」などのワードに少しでもピンときた方は、ぜひこの機会お申し込みください。

    ●2021年1月27日(水)10:00~12:00(受付9:45~)
    ●定員30名

    ‥‥………‥‥*‥‥………‥‥

    新規事業や業務改善などのヒントになる、富士このみスタイルの企業向けセミナーを2021年1月27日にオンラインで開催します。

    労働人口の減少が予想される中、外部人財を活用して新しい視点を取り入れていくことが業務改善につながる方策のひとつと考えられます。

    このセミナーでは講師にNPO法人ファザーリングジャパン代表理事/ファウンダーの安藤哲也氏をお招きし、社内にイクボス*や外部人財を増やしたり活用したりするメリットや実践に必要な知識・手法を学びます。

    また、県外から移住してきた女性たちと一緒に、スキルや特性を持った仲間と仕事をシェアして働く「ワークシェア」の実現に向けて取り組む富士市が、活動内容や具体的な事例を紹介します。

    *イクボスとは
    部下や同僚のワークライフバランスを考慮し、その人のキャリアを応援しながら、組織の業績に結果を出し、自らのワークライフバランスも維持できるような上司のこと。性別や年代、階級は不問。

    ‥‥………‥‥*‥‥………‥‥

    第1部「働き方などの職場改革で企業力アップ」
    ~イクボス・外部人財活用のすすめ~

    第2部「外部人財活用方法【ワークシェア】の仕組みと先進事例の紹介」
    ~潜在的な女性の力を活かす~

    ‥‥………‥‥*‥‥………‥‥
    ◆オンライン開催です

    *ウェブ会議アプリ「Zoom」を利用します。後日、メールでZoom会議URLをお知らせします。
    操作方法などが分からない場合にはお問い合わせください。

    [お申し込みはこちらから]
    https://ws.formzu.net/dist/S38925158/

    [お問い合わせ先]
    富士市役所総務課
    企画課移住定住推進室
    TEL.0545-55-2930(受付8:30~17:15)
    FAX.0545-53-6669
    MAIL. kurasu@div.city.fuji.shizuoka

  • 育暮家はいほーむす様「日々が、いいね。」プレスリリース配信しました

    2021.01.15

    2021年1月15日10:00、
    藤枝市の工務店、育暮家はいほーむす様が発刊した
    50代からの女性向けライフスタイルマガジン「日々が、いいね。」プレスリリースを配信しました。

    …─…─…─…─…─…─…─…─……─…─

    @Press(アットプレス)

    美容、生活、健康など50代からの女性のお悩みを解決!
    ライフスタイルマガジン「日々が、いいね。」1/15発刊
    ~ 静岡県志太地区から発信! ~

    https://www.atpress.ne.jp/news/242345

    …─…─…─…─…─…─…─…─……─…─

    育暮家はいほーむす様の公式サイト内ブログでもご紹介しています。
    https://hihomes.co.jp/smallhouse/blog/14274

    冊子に関するお問い合わせは
    育暮家はいほーむす様TEL.054-636-6611までお願いいたします。

    ◆「日々が、いいね。」紹介動画

    ◆アットプレス掲載のWEB版と同内容のプレスリリースです。
    ぜひご覧ください!

  • むすびサロン2020第1回【12.18/2020年の統括から考える『ポストコロナ時代の働き方・企業とは』レポート】

    2020.12.25

    2020年12月18日(金)三島市女性活躍促進ネットワーク形成事業
    働く女性のコミュニティ「むすびサロン」仲間と共に学ぶスキルアップ講座2020
    今年度もスタートしました!

    コロナ禍で安全に開催するため、今年度は全5回をオンライン(Zoom)で開催します。
    今年度はむすびサロンの最終年度、3年目の集大成となります。

    この「むすびサロン」は、女性活躍がさらに求められる時代において、
    まだまだ女性の結婚、子育てに関する価値観・キャリア感のロールモデルが少なく、
    知恵やノウハウを共有する場がないという声がある中、三島市でも対応していく
    必要があるということで、平成30年に働く女性のためのコミュニティとして設立されました。

    メンバーは、三島市および周辺市町在住の女性経営者、女性個人事業主、企業に勤める
    女性社員、これから働きたい専業主婦の方など様々です。
    三島で働く女性たちが仕事のスキルアップを目指して共に学び課題に挑戦することで、
    個人の課題解決につなげます。

    むすびサロンのテーマは、『誰かの夢を応援すると、自分の夢が前進する』
    ルールは、『上下関係はなし、win-winな関係』です。

    今回の講義を契機に、今後グループごとのディスカッションをして、
    最終的には三島市長にプレゼンする場を設けています。
    グループディスカッションを通し価値観を共有する場がありますが、
    そのときにこのテーマやルールで、持ちつ持たれつの関係を実現していきます。

    第1回目の講師は、BUSINESS INSIDER JAPAN統括編集長の浜田敬子さんです。
    「2020年の統括から考える『ポストコロナ時代の働き方・企業とは』」と題し、
    コロナ禍によって企業や女性に起きた変化、働き方、そしてこれからの社会の在り方
    などについてお話していただきました。

    今回の参加者は、三島市内在住・在勤の方15名です。
    本日の浜田さんの講座から始まり、全5回を通し、メンバーが交流を図りながら互いに高め
    合っていける場になればと思っています。

    =―=―=―=―=―=―=―=―=―=

    講座開始に先立ち、三島市長からご挨拶をいただきました。

    【豊岡武士三島市長 ご挨拶】
    三島市として女性活躍推進を掲げている中、事業の一つとして「むすびサロン」を
    実施してきました。
    この「むすびサロン」は、事業所の枠を超えたネットワーク形成を目的としていて、
    昨年度までに70名以上の女性に参加していただいています。
    今年度は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、全5回オンラインでの講座と
    なっています。
    働く女性を対象とした今回の様々なオンライン講座は全国的にも珍しく
    先進的な事業となっています。
    コロナ禍でビジネススタイルは大きく変化し、企業の皆様も様々な対応を迫られる中、
    浜田さんの講座を始めとし、参考にしていただければと思います。
    参加していただく女性のみなさんに頑張っていただきたいと思います。

     

    【浜田さん ご挨拶】

    ここでバトンを浜田さんにお渡しし、浜田さんの講義が始まりました。
    「私は前職でAERAの編集部にいましたが、そのAERAの熱心な読者である寺田さんの
    行動力で、三島と関係性ができ、何度か三島でお話させていただく機会があり、
    そのころから三島の女性の方たちと交流を持たせていただいていました。
    私は地方において、女性の可能性は都市部に比べて大きいと思っています。
    むしろ規模が都市部より大きくないことで変化が早く進めていけるのではないかと
    思っていることと、人口減少していく中で、女性に求められるものが大きい思っています。
    ですので、女性の皆さん、チャンスも大きいと思いますし、一歩踏み出せば
    大きな可能性が広がっていると考えて、この講座を楽しんで受けていただければと思います」

    【浜田さん 自己紹介】
    「みなさんに1歩踏み出してもらいたいという思いでお話させていただきます。
    私は、30年近い新聞社生活の中、17年間AERAという雑誌を作っていました。
    その中で特に女性の生き方、働き方、職場で起きる様々な問題などを取材してきました。
    自らも出産しながら管理職をしたりなど、自分の問題として取材をしてきました。
    AERAとしても女性で初めての編集長だったという経験も含め、
    『働く女子と罪悪感』という本にもまとめています。
    女性に対する『枠』のようなものに縛られているから苦しくて、
    それを自ら打ち破ったり、企業や社会もこうあるべきから離れていくということが、
    女性の可能性を大きくしていくと思って書いた本です。
    2017年3月には朝日新聞社を退社して、BUSINESS INSIDER JAPANという
    アメリカのメディアの日本版を立ち上げました」

    「私自身が子育てしながら感じてきた困難も含めて、なぜ日本はこれだけかけても
    変わらないんだろうと思っています。
    ただ、私自身はこのコロナが、世界中の災害のような危機ではありますが、
    日本にとっては大きく変わるチャンスになるのではないかと考えています。
    今日初めてZoomを使われた方もいると聞いていますが、
    こういったオンラインが持つ可能性も含めて、どう変わっていくべきかについて
    お話したいと思います」
    と今回の講座の主旨をお話くださいました。

    【在宅勤務で職場に起きた大変化】
    「実は、私自身、在宅勤務というものを半強制的にやらなければならない期間が2か月ほど
    ありました。
    バブル崩壊後、日本の経済は停滞していると言われています。
    組織の在り方や働き方が変革していない、女性の管理職が増えない、
    新しい事業が生まれない…といくつも停滞している。
    でも、半強制的にオンラインで仕事をするという経験をしたことによる変化は
    決して小さくないと思っています」と浜田さん。
    いくつか取材した実例をご紹介いただきました。

    ●サイボウズ(青野社長)
    企業のシステム構築やクラウド提供している会社で、数年前では離職率が28%もある
    ブラック企業でした。(企業のシステムのメンテナンスは仕事が終わった夜や休日に
    やるので、長時間労働になってしまうことが大きな理由)
    青野社長はこのままではまずいということで、働き方を大きく見直し、
    副業は会社に申請不要としました。こういった新しい働き方、変化についていけない
    中堅層の管理職岩盤層、つまり抵抗勢力や新しい働き方に対応できない管理職は
    どんどん降格しています。
    サイボウズは全国的にも支店があり、会議の際、これまでは東京(本社側)の人は
    東京に集まって、地方の人はオンラインで入っていました。
    しかし、青野社長は実際に自分がオンライン側に立ってみて、情報の格差があること、
    地方の人がこれまでどういう思いでいたかに気づかされたそうです。
    上層部の人たちが自ら働き方を変えることで、大きくカルチャーが変わり、
    経営者がむしろオンライン側で参加することにより、地方と東京の情報格差を
    なくすことができるのではと思ったそうです。
    すごく大きな気づきで、これをきっかけにサイボウズはさらに働き方を変えていく
    のではないかと思います。

    ●ポーラ(及川社長)
    及川さんは今年社長に就任された、初めての女性社長。
    ポーラは全国各地に個人事業主であるショップオーナーがいて、
    さっそく会議にオンラインを取り入れたそうです。
    ショップオーナーには80代、90代の方もいる中、最初は社内でも、
    オンラインは年齢や部門によっても使いこなすのが難しいのではないかと言う声が
    あったそうです。
    しかし、そんなことはなく、みなさんスマホを使いこなして会議ができているそうです。
    また、新商品が出るたびに社員が地方に出向いて研修を行っていましたが、
    それがオンラインでできるようになりました。
    おかげで一番見たかった手元をアップで見せられるようになったのと、
    出張のコストがなくなったというメリットができたそうです。
    何歳だから無理とか、地方に住んでいるから無理、こういう仕事だからオンラインは無理
    と言うのは思い込みだったと及川さんはおっしゃっていました。

    ●カルビー(人事の方)
    「カルビーでは単身赴任という言葉がなくなるかもしれない」とのこと。
    わざわざ転勤でいかなくても月に1回くらい長期で出張すれば、あとはオンラインで
    仕事ができる。つまり、転勤によって自分の生活や人生を振り回されることが無くなる
    可能性があるということです。

    【見えてきた在宅勤務のメリットと課題】
    ◎メリット
    ・通勤時間とそのストレスが削減された
    …首都圏はとくに通勤によるストレスが多かったが、出社する必要がなく
    時間の使い方に自由度が出た
    ・時間・場所に制約のある社員が能力を発揮しやすくなった
    …子育てや介護で時短勤務にせざるを得なかった社員が、生産性が高く働けるように
    なった/在宅勤務の定着により、このような社員が管理職に挑戦する気持ちになった
    ・無駄な会議などの見直し、生産性の向上
    …リアルな会議だと紙の書類を何枚も用意する必要があったが、オンラインになり
    必要最低限の資料になった
    ・オフィス費用の削減
    …ベンチャー企業などは業績が厳しい中、固定費をなくそうとオフィスをなくす
    ところも出てきている
    ・どこでも働ける、主体的に働くという感覚
    …副業などへの関心増

    ●課題
    ・職場でのコミュニケーションが不足
    …雑談からのアイデアが生まれにくい
    ・若手社員の孤立、新入社員の育成の難しさ
    …出社が貴重な機会になるため、オフィスの価値を高めようと、コミュニケーションを
    図りやすいつくりに変えている会社も多い。
    ・仕事の成果をどう評価するか
    …プロセスが見えにくい
    ・生産性が低下
    …リモート環境の整備が不十分⇒今こそ投資すべきとお伝えしている

    【女性たちに起きた変化】
    ◎ポジティブな変化
    ・時短勤務からフルタイムに切り替えられた
    ・自分の仕事の棚卸しができた=無駄な仕事見直し、生産性の向上
    …特に緊急事態宣言下で学校が一斉休校、保育園も休みになった中、子どものいる人は
    子育てしながら家でいかに効率よく仕事をするかを考えるようになった
    ・家庭の中に入り込んできた仕事
    …いい面と悪い面があるが、シームレスに仕事と家事ができるのは効率がよいと考えられる
    ・夫との家事育児の分担見直し
    …普段家事をしない男性も家にいるようになり、家事の多さに気づいた人もいる
    ・「本当にこの職場でいいのか?」という心の変化
    …会社と従業員の関係性がわかった人もいる。在宅手当を与える会社もあれば全くしない
    会社もあり、従業員のことをきちんと考えているのが見えてきた。
    転職希望者がすごく増えている大きな理由。

    ◎ネガティブな変化
    ・最近はM字カーブの谷が少しずつ浅くなってきたが、就業率が回復した部分のほとんどは
    非正規雇用者。いったん出産などで退職した人が正社員として就業するのは日本では
    まだまだ厳しい状況。実際に復職しようとしたときの選択肢は、派遣社員や契約社員など
    非正規がほとんど。
    ・非正規の女性たちを直撃した派遣切り、雇い止め
    …2020年11月厚労省発表によると6万人超。コロナにより何らかの影響を受けている
    女性は4人にひとり、70万人くらいという試算も。
    ・シングルマザーの苦境
    …経済的な苦境に立たされている
    ・出張を強要する職場と健康問題
    ・大企業でも加速する早期退職
    【働き方はもう元には戻らない】
    これらの変化により、コロナ前から20~30代が抱いていた潜在的な欲求が明らかに
    なってきたそうです。
    ・在宅勤務は女性にとっては両立しやすく、さらに若い世代にとっては自分で働き方を
    選べるので快適。快適なものは戻せない。
    ・20代の7割が在宅勤務を希望という調査結果も。
    …採用に影響;在宅勤務ができない会社では働きたくない⇒優秀な人財を採用できない
    ・郊外へ、地方へ移住する動き
    …地方にいても東京の仕事ができる。(三島がまさにちょうどよい!)
    ・副業など多様な働き方希望
    …1社だけに自分の人生を預けるのはリスクが高い。中には、自分の力を試したいと副業を
    希望する人も。副業で地方の仕事をする人も出てきている。
    いろいろな意味で地方はチャンス!
    ・低い日本の労働生産性(世界銀行調査で34位、先進国最下位)
    …通勤時間や会社にいることが仕事となっていたが、在宅で効率よく仕事をすることで、
    時間ができる。

    【日本は先進国に比べて在宅定着率が低い】
    「緊急事態宣言が解除された後に、元のように出社するという動きがあります。
    経営陣や上司が出社するからという理由が多いのですが、これまでなんとなくやってきた
    ことを変えていかなければ、みんながハッピーになれません。
    在宅勤務の1人当たりの投資は2~3万で済むと言われています。
    それにより、IT人財を呼び寄せることもできます。自治体などが個々に補助することで、
    地方のほうがより早く対応できて、人財を地方に呼び寄せられる可能性があります」

    【産業構造にも原因】
    「変わらない企業は若者からも女性からも見放され、淘汰されると思います。
    女性の非正規雇用が多いのはエッセンシャルワーカーと言われる在宅できない小売りや
    対面が多いからです。
    でも、小売りでもデジタル化、オンライン化を進めることでEC率が高まります。
    そうすると、これまでショップで働いていた人がコールセンター業務を家でもできます。
    ちょっとしたデジタルの技術があれば家でできる仕事があって、
    単価を上げることができます。

    実際に動いているのが宮崎県の日南市。ここでは、女性の就労を増やすため、
    IT企業をかなり誘致していて、シャッター商店街だったところに企業に入ってもらい、
    女性のIT人財を増やしています」

    「私自身、女性の非正規雇用が多く賃金が低いと現状をどうしても変えたいです。
    正規雇用になる、もちろん非正規と言うより個人事業主になって仕事が選べる、
    単価を上げられるというようになっていってほしい」
    と浜田さんの熱い気持ちを伺いました。

    最後に《これからどうなるのか、そして私たちはどう行動していけばいいか》と
    アドバイスをいただきました。

    【進むDXとAI】
    ・DX(デジタルトランスフォーメーション)とAI、つまりデジタル化、
    オンライン化を進めることで、むしろ女性たちが在宅でできる仕事が増える。
    一方、ホワイトカラーの一般職などなくなる仕事も増える。

    ◎「人間にしかできない仕事」が重要になる。
    …すごくクリエイティブな仕事、または「カリスマ販売員から買いたいからネット
    ショップで買わない」と思わせるような究極のおもてなしのような対面のサービス業。
    ・デジタル化は地方にとってはチャンス
    …距離のハンデがなくなる。オンラインでの講演会で参加者が増えた!子育て中の人も
    夜、ウェビナーに参加するなどもできる。

    【求められるのは変化に対応する能力】
    マイケル・オズボーンオックスフォード大学教授による「未来のスキル」より
    ◎2030年に必要とされるスキル
    1位:戦略的学習力
    …時代の変化は読み切れないくらい早い。時代によって勉強する内容は変わるので、
    それに対して対応・適応していくこと、柔軟に学び続けていくことが求められる。
    2位:心理学
    …共感する、推し量ることなどの人間にしかできないこと
    3位:指導力
    …マネジメント
    4位:社会的洞察力
    …この後世界はどの方向に進んでいくのか見極める力、変化を察知する力。
    5位:社会学・人類学
    6位:教育学

    【ポストコロナ時代だからこそ求められる多様性】
    コロナによって、SDGsの目標がより大事になってきたと思う。
    …ロックダウンにより北京の空が綺麗になった、普段からジェンダーギャップを埋める
    ようにしていかないと危機のときに一番弱い人たちが影響を受けることが
    明らかになった、など。
    ・ますます不確実な社会になっていく。
    …ポジティブな意味ではテクノロジーの変化によりできることが増えたが、それにより
    雇用が失われるなどネガティブな面も生まれている。先が読めなくなっているから
    こそ多様性を認めておかないと、弱い人たちに悪影響が集中してしまう。
    ・企業の役員は男性かつ日本人ばかりという日本の同質性が強い組織の中では、
    多様な価値観から生まれる多様な発想はない。
    …少なくとも、ジェンダーのバランスを取らなければならない。
    これからのアメリカの政権は多様性が今までで最も強いので注目を。
    ・日本の若者は多様な価値観を大切にしているし、環境問題にも関心が高い。
    …企業や地方行政はそこに対応できているかが問われている。
    ・ミレニアル、Z世代の価値観の変化が非常に大きく、労働人口に占める割合が増えている
    中で、この世代の意見を取り入れていかないと生き延びていかない。
    …環境に配慮したサービス、ジェンダーに配慮した賃金体系など

    ◎「多様性」を実現していくことが、今後さらに求められていく

    【参加者の方の感想&浜田さんからのコメント】
    数人の方からご感想と、それに対するコメントを浜田さんからいただきました。
    (まるで人生相談室のよう!)
    ※お名前はアルファベットで表示しています

    ●飲食店経営のAさん
    コロナ禍で人生の棚卸をしている。元保育士。夫の仕事を支えようと飲食店を
    営んできたが、本当にやっていきたいことなのか考えた。
    棚卸しをして原点に返った結果、やはり飲食が好きだとわかった。
    現状では飲食業は厳しいが、低空飛行でも構わないから無理だと言わずに、
    やれることをやっていこうと考えている。

    〇浜田さんからのコメント
    飲食はコロナ禍でとても大変だと思う。子どもの保育園のパパ友で、タイカレーのお店を
    20店舗展開している人がいるが、コロナ禍でタイ人のスタッフをどう雇い続けるか
    というところで発想を転換し、お店は閉めたがオンラインショップのBASEという
    サイトを使ってレトルトカレーの販売を始めた。在宅ワーカーはおいしいタイカレーを
    食べられるうえに料理の手間が省けて大助かりに。
    このBASEは、これまでは地元の人か観光客しか買えなかったものを全国に
    販路を広げることができたサービス。オンラインの可能性を感じる。
    飲食店の大変なピンチを、オンラインによってチャンスにできるかもしれない。
    人生だけでなく、地域も棚卸をすべきである。愛されるお店は地域になくてはならない
    と思うし、いつかお客さんが戻ってくると思う。
    今取り組むことが、後々多くの方に支持されるのではないかと思う。

    ●三島近隣に事業所を置く企業の経営者Bさん
    多角経営をしている会社。食品の卸売りが影響を強く受けている中、オンラインショップを
    強化して行き場を失った食材を直接顧客に向けて販売したり、
    冷凍倉庫の前で週に1回地域の方に向けて販売したり、舟艇用艤装品の裁縫技術を生かして
    マスクを作ったりするなど、今やれることをやっている。
    浜田さんがおっしゃるように、三島は東京に近いので地方の中でもチャンスはある
    と思っているが、現時点でまだチャンスがつかめていないので、努力していきたい。
    マスクは今までつくったことがなかったが、社員たちがデザインして作り始めた。
    食品の販売は女性社員が企画して実現した。
    社員一人一人の力を活かしていくのが大事だと思った。
    日本の企業の閉塞感の話については、自分自身にも当てはまる部分を感じたため、
    戒めとしてとらえていこうと思った。

    〇浜田さんからのコメント
    変化への対応を実践されている会社さんだと思う。
    やむにやまれずやったことで違う筋肉を使うことができているのでは。
    閉塞感について言うと、これまで成功しているとその罠にはまってしまう。
    自分が何かやろうとすると、過去の延長線上での発想になってしまう。
    それを若い人や未経験の人たちに任せると、考えつかなかったようなことをやる。
    彼らも成功すれば自信につながるので、一番いい人財育成となると思う。

    ●会社員と理収納アドバイザーのパラレルワーカーCさん
    結婚後専業主婦だったが、35歳ごろから個人事業主となり、1年前からフルタイムの
    仕事を始めた。入社当初は自分の個人事業主の仕事も会社に認めてもらいながら、
    パラレルで仕事をすることになり、新しい事業を検討していく経営企画部に
    配属されたが、コロナにより部署が解散となってしまった。
    そして、夏過ぎからまったく興味も知識もない部門に配属された。
    新入社員が1から覚えるような状態で、やっと少しだけ慣れてきたところだが、
    自分には向いていないのかなと感じることもある。
    整理収納アドバイザーの仕事は夜の数時間や休日に、つながりの中でオンラインの
    セッションや専門家派遣などを中心にやっている。
    浜田さんがおっしゃったように、首都圏から地方に優秀な人財が入ってくる可能性がある
    と思うが、そうなると地方でスキルをもっていないとこの先難しいなと痛感している。
    求められる人財になるにはどうしたらいいのかとすごく悩んでいた中で、具体的に
    教えていただいた求められる能力を身に付けられるように、意識していきたい。

    〇浜田さんからのコメント
    整理収納アドバイザーの収入は1割だとしても、続けることが今後のキャリアに
    すごくプラスになると思う。時間的に厳しい中でもその仕事を続けていくことが大事。
    特にコロナ禍ではみんなステイホームで、部屋の模様替えなどのニーズがあるのでは。
    会社でつらいことがあっても好きなことがあれば精神的にも安定すると思うので、
    可能な限り続けたほうがいい。自分しかもっていないスペシャルな知見があると、
    自分の価値を上げることができる。
    私自身は、会社との関係を業務委託にしているフリーランス。
    会社に在籍すると雑用や会議に出る機会が多い。私はメディアや記事をつくったり、
    面白い企画を立てたりするのが得意、会社側は私の知名度を生かして媒体を宣伝できるので、
    業務委託にすることでお互いハッピーになっている。
    私自身はキャパシティーを広げるために講演などをもっとやりたかったため、
    業務委託にすることで時間に関係なく結果を出し、自分の時間をコントロールできて
    働きやすくなった。将来的にいろいろな働き方の組み合わせができるように
    選択肢をもっておくことがいいと思う。

    フリーラインス兼○○という働き方も広がっていくと思う。
    特にこれから働き手が少なくなる中で、人財は宝になると思う。
    社員を一つの会社に縛り付けておくのはもったいないと思う。
    そして、行政に求めたいのはセーフティーネット。
    フリーランスは、病気やケガの保障や育休などがない。経産省は副業やフリーランスを
    勧めている。それなら社員と同等の保障が受けられるように制度を整えていかないと、
    不自由な人たちが出てくるのでしっかり考えるべきだと思う。

    【質疑応答】
    Q.シングルマザーが苦境に立たされ、経済的にも時間的にも厳しい中、
    学習する方法は?

    A.そのような方たちは自信を喪失されていて、自己肯定感も低く、情報へのアクセスも
    できない状態だと思う。行政であればどこにシングルマザーがいるか把握できるので、
    行政がケアすべきだと思う。私の友人で、地方自治体と組んで女性の雇用を増やすことを
    地道にやっている人がいる。事業としては、企業の経営者に向けて業務の切り出しをお願いし、
    それを女性にマッチングしている。一方、女性側には4回ぐらいの講座を開き、
    自己肯定感やコミュニケーション力の高め方などを教えたりしている。
    また、会社側のビジネスモデルを変えてもらい、別の仕事をつくる働きかけもしている。
    行政と民間の力を借りて、働きやすい仕組みを作っていくことが大事。
    彼女たちが勉強するに至るのは次のステップだと思う。
    まずは、「ここ」まで来る人たちをつくることが大事。
    このむすびサロンに参加しているような人たちは、勉強熱心で自分で開拓してこうと
    しているし、ネットワークもあるし、情報にもアクセスできている。
    逆に皆さんのような人たちが、そうでない人たちに対し、何ができるかを考え行政を動かし、
    行政と一緒に何かやる、そして、このような場に来られない人たちに
    アクセスできる力を与えてあげるのが、大事だと思う。

    Q.今日冒頭に「一歩を踏み出してほしい」という話がありましたが、浜田さんが
    一歩を踏み出すときに大事にしていることがありましたら教えてください。

    A. 直観に従う。いろいろ考えだすとできない理由ばかりでてきてしまうので、
    こっちのほうがワクワクする!やってみたいな!という思いで決めている。

    短い時間の中で、女性、地方、行政へのメッセージをたくさん、そしてとても熱く
    語ってくださいました!浜田さん、ありがとうございました!

    【講座後のアンケートより】
    講座後のアンケートから参加者の方々の感想を一部ご紹介します。
    ・時代の変化の情報に刺激をいただき、また新たな気づきがたくさんありました。
    ・高い視座、広い視野での全国的・世界的な動きも含めて女性の働き方や企業視点を
    拝聴できたことがとてもよかったです。
    ・マイケルオズボーンさんの「未来のスキル」を読んでみようと思います。
    ・浜田さんが様々なデータを活用して、現在の社会状況をわかりやすく解説くださったことが
    よかったです。浜田さんの参加者への温かいまなざしを感じることができました。
    ・講座だけでなく、浜田さんと対話でアドバイスをいただけたのが本当に貴重で素敵な
    お時間でした。今できることを棚卸してフル活用していくぞ!と改めて思えました。
    ・コロナ時代の現状について整理できました。さらには浜田さんとオンラインで
    お話させていただけたのは貴重でした!
    ・ポストコロナを見据えた「多様性の重要さ」は漠然と認識していたものの、具体的に
    いくつか事例などを示していただき非常に参考になりました。